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恋愛体質の女は結婚できない?
26歳と33歳で二度の婚約破棄に至る理由は、結婚よりも恋愛をえらぶ女だから。アメリカ在住の私は34歳。24歳の今彼との恋愛を中心にアメリカ人の元婚約者に元彼を加えた三人の男性との恋愛事情
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彼氏と元婚約者の違いは私への興味度

2016年9月9日金曜日 元婚約者 彼氏

滞在中、彼氏は毎晩私の濡れた髪をドライヤーで乾かしてくれる。

髪を触られるのが好き、と前に書いたけれど、そんな私の好みに合わせたように、彼氏は私の髪を触るのが大好き。

朝、寝起きの髪にブラシをいれるのも、巻いてしあげた髪にワックスをなじませたりするのも好きで、私がさっさと一人でやってしまうとすねてしまう。

出勤前はあわただしいのですねられてもちょっと困るけど、夜、ベッドに入るまえに時間をかけて髪を乾かしてもらうのは、私もすごくお気に入りの習慣のひとつだ。

大きな鏡の前、カーペットの上に直接座る。彼氏が来る前にボディクリームを塗っていたのと同じ位置だ。彼氏はかたわらに立ち膝をして、指を私の髪にさしこんでゆっくり動かしながらドライヤーをあてる。ちょうどいい高さなので、私は彼氏の腰に手をまわし、柔らかくて平らなお腹のあたりに頬を寄せる。だいたい夜更かししているのでそうやって髪に暖かい風を感じていると、リラックスしてそのまま眠りそうになってしまう。彼氏の体温がコットンのシャツを通して伝わる……どうしてこんなに心地いいんだろう、好きな人の体の温度って。髪が乾いてサラサラになるまでの数十分が何とも言えない至福のひとときだ。

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私のマックに向かって安い航空チケットをサーチしていた彼氏に、「ねえ、髪を乾かして」と小さく声をかけたら、彼氏は「ん!いいよ!」と即答してマウスから手を離し、立ち上がってベッドルームに早足で向かってきた。マックの画面に何の未練もない。

私の元婚約者はたとえばこんなとき、コンピュータから目を離すのにとても時間がかかった。どんな頼みごとにしても、最終的にはやってくれても、頼んだときにまずは「Right now? 今すぐ?」と聞き返して、すぐに腰をあげるということをなかなかしてくれなかった。

反面、彼氏はおかしくなってしまうくらい従順だ。私の感情へのレスポンスも早い。私以外の何に対しても固執していないという感じ。私が最優先。頼みごとをすればするほど自分の存在感が増して嬉しいようで、面倒とか使われてるようで嫌だという発想はまったくないようだ。短期滞在中は、とにかく何でもやってくれてこちらは楽だし嬉しいけど、長期間一緒に暮らすとなるとさすがに息がつまることもあるかもしれない……100%私に向かっている彼氏に、「自分ひとりで楽しんで」「私も自分の時間が欲しい」と言えばきっと寂しがらせてしまうだろう。

一方、もと婚約者の元婚約者は様々な興味や知識の幅がひろく、お互いが興味を持つ話題で話していれば、あんなに楽しい討論相手はいなかった。けれど、彼だけが興味を持つことに没頭しているとき、たとえば真剣にニュース記事を読んでいるときに横から話しかければ無視されるか、邪魔しないでほしいと感情のない声で頼まれるかのどちらかで、そんなときは私自身が拒絶されたかのようで、とても恋人と一緒にいるという気分にはなれなかった。でも、私が自分の時間を持ちたければ好きなだけ一人でいさせてくれた。その結果が3年にわたる遠距離恋愛、の挙句のお別れ、だったわけだが。

元婚約者を選んでいればどうなったかな、などと、もう後悔することはないだろうという気がする。今のところは。私の気持ちは日によってまったく変わってしまうので、明日もあさってもそう思っていると確信はできないけれど。

今朝、シャワーを浴びる前に、彼氏に「ザボンの皮を向いておいてね」と頼んで、バスルームに入った。

シャワーを終えて、バスタオルを体に巻きつけたまま、歯をみがいたりお化粧水をつけたりして、それからバスルームを出てキッチンに向かった。

ブレックファスト・バーの上に、ザボンがむいて置いてあった・・・外側の厚い皮じゃなくて、中身の薄皮をむいて、果実の部分だけが、ひと房ずつちゃんと分かれて小さいお皿にならべてあったのだ・・・フォークと紙ナプキンを添えて。

ザボンの外側の皮は分厚くて、むくのに時間がかかるので、シャワーを浴びている間にその厚い皮だけむいておいてもらおうと思ったのに。

はだしのままカウンターの前のスツールにこしかけて、フォークで果実をさして口に運ぶ。キッチンのシンク側に彼氏が立って、笑顔で私を見ている。お風呂上りのスッピンって全然違う顔だなーって思って笑ってるの?ううん、おいしそうに食べてて可愛いなーって思って見てるの。朝から自他ともに認める「バカップル」らしい会話を交わす・・・

もう、こんな甘い生活。甘くて短い、数日だけの、期間限定二人暮し。体に悪いけどおいしい、長くは続けられない、デザートだけのような日々。

一生続くわけじゃないから楽しい…
私、ほんと結婚は当分いらないなあ。早く結婚しておかなきゃ女としての需要が消えてゆくリスクは十二分に自覚しているのに…なのに…恋愛の楽しさに負けて、結婚への努力を始めようとしない愚かな女‥?

困ったもんだ……34歳。
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